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番外編 結婚典禮

「あっ!フーさんめっけ!」 二人の背後から一太と遥香がひょっこりと姿を現した。 「とりしゃんきたよ」 「フーさんのおよめしゃん」 二人に手を掴まれフーさん戸惑いながら紗智さんと那和さんに助けを求めた。 「鳥飼が来たよって、呼びにきてくれたんだ」 「あと、フーのお嫁さんって」 フーさんそれを聞いて照れながらも嬉しそうににこりと笑うと、二人の頭を撫でてくれた。 そして指示を仰ぐためチラッと彼を見た。 「愛しの鳥(ニィァォ)に会ってきていいぞ」 本当に?フーさんは首を傾げながら彼を見詰め返した。 「だから、ずっとそばにいていい。久し振りにカミさんに会うんだ。甘えてこい」 彼の言葉を紗智さんが通訳し、フーさんの言葉を那和さんが通訳してくれた。 「結婚式のことは鳥にはまだ内緒だぞ」 彼に言われ、フーさんは大きく頷いた。 「フーさん、はやく!はやく!」 「とりしゃん、まってるよ」 一太と遥香がフーさんの手をぐいぐいと引っ張っていった。 「未知、この件は俺たちに任せろ。いいか、絶対に首を突っ込むなよ」 「おぃおぃ、未知を脅してどうすんだ?みんな待ってるぞ」 鞠家さんがナイスなタイミングで呼びに来てくれた。 紗智さんと那和さんに声を掛け、外へと連れて行ってくれた。

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