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番外編 結婚典禮

「九鬼からは裏切者と命をつけ狙われ、昇龍会幹部からはプライドがないのか、九鬼の野良犬は……そうバかにされたり、余所者と白い目で見られたり………笑顔の裏で血を吐くくらい辛い想いをしていたんだろう。ごめんな、もっと早く気付くべきだった」 「睦さん、俺が好きでしたことです」 「睦さんじゃないだろ?睦でいいって、呼び捨てにしろってさっきも言ったはずだ」 睦さんに圧倒され、涙目になりながらも何度も頷いていた。 「未知、颯人さんと引き会わせてくれてありがとう。礼がまだだったから。未知や卯月さんに 出会えて本当に良かった。あのまま九鬼総業にいたら一生、籠の中の鳥だった。鳥飼さん、世間知らずの俺を外の世界に連れ出してくれてありがとう。嫌だな、俺まで涙をもらったみたいだ」 鼻をズズっと啜ると、 「湿っぽい話しはこれで終わり。旦那さんが首を長くして待ってるから早く行こう」 笑顔を見せ鳥飼さんの手を引っ張った。 「鳥飼もフーも幸せそうだ」 「うん」 彼と手を繋ぎながら・・・・繋ぐ前にめっちゃウェットティッシュで手を拭かれたけど・・・・二人の結婚式を見守った。 那和さんはフーさんの通訳としての役目を無事に果たし、一太と遥香も結婚指輪を運ぶリングボーイ、ガールとしての大役を無事に果たした。 二人とも緊張することなくゲストに手を振り、笑顔と癒しを振り撒きながら籠に入った結婚指輪を鳥飼さんとフーさんに届けた。 お礼におっきな袋のお菓子を貰って二人ともとびっきりの笑顔を見せてくれた。

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