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番外編 結婚典禮

「フー止めろ。子供たちが怖がる。それに悪口を言われたんじゃないから」 鳥飼さんがフーさんを嗜めてくれた。 那和さんに通訳してもらいやっと意味を理解したのかシェ シェと礼を言ってから慌てて腰を九の字に曲げて頭を下げた。 「いちいち礼はいらない。待たせると悪いから早く行け」 改まって礼を言われるのが恥ずかしいのか、子供たちの手を繋ぐとそそくさと部屋を出ていってしまった。 「那和悪いがフーに伝えてくれないか?初夜は一回きりだ。チャイナドレス着てやるよ。ストリップショーでも裸踊りでもなんでもやってやるってな」 「は?」 腹を括り開き直った鳥飼さんに、那和さん目が点になっていた。 彼も呆気に取られていた。 「早く通訳してくれ。待たせると悪いだろう」 「あっ、う、うん。でも、本当にいいの?」 「結婚そうそうフーに嫌われたくない」 「うん、分かった」 フーさんが怖くてずっと彼の背中に隠れていた那和さんがおっかなびっくりフーさんに歩み寄った。 そしてびくびくしながら鳥飼さんの決意を伝えた。

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