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番外編 私を信じて

「でしょ、でしょ」 なぜかフーさんとウーさんも巻き込み、お茶を飲みながら(那和さんだけ缶ビール)ピザやフライドポテトなどの軽食を摘まみながら他愛もない話に花が咲き、女子友会は大いに盛り上がった。 「お前はたいしたもんだ」 頬杖をついて少し離れたところで、僕たちを眺めていた信孝さんがそんなことをポツリと呟いた。 「あ?」 「たとえ敵でも、新しい゛家族゛゛仲間゛として受け入れるその懐の広さ、古参でも新参者でも分け隔てなく平等に接する公正さがたいしたもんだ、そう言ったんだ」 「俺は別にしていない。みんな未知をマーと慕い集まってくるんだ。焼きもちを妬きたくても、おっきい息子らを相手に焼きもちを妬けないだろう」 「それもそうだ。それにしても賑やかだな。毎日こんな感じなのか?」 「あぁ、朝から晩まで、いや、寝てからも夜泣きしたり、おしっこが漏れたりで毎日てんやわんやの大騒ぎだ。太惺と心望もそのうち歩けるようになるだろうし、五人目が産まれたら、もっと賑やかになる。橘や度会さんら、回りにいるみんなが何かと手助けしてくれるから、感謝しても仕切れないくらいだ」 「どうしようもないワルで女たらしで酒癖が悪くて、ちゃらんぽらんしていたお前が、再婚するって聞いたときはびっくりした。それだけじゃない、2才になる連れ子がいる16も年下でしかも未成年。デキ婚。二度、三度と腰を抜かすくらいびっくりした。かみさんの方がお前に愛想をつかしてすぐに出ていくと思っていたが、それがあっという間に5人も子供が出来て、プラス大きい子どもが3人?未知と年がら年中ラブラブで見てて羨ましいよ」 「そういう信孝だって、ナオとラブラブな癖に。遼成が言ってたぞ。目のやり場に困るくらい熱々だって。実家に泊まったとき、晴と未来を寝かし付けてから、一時間以上、風呂から上がってこないから、心配して様子を見に行ったら風呂場で・・・ーー」 「遥琉、それ以上は禁句だ‼」 信孝さんが顔を真っ赤にし珍しく慌てていた。

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