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番外編 姐さんLOVE

「遥琉の言う通りです。素直に言えばいいんですよ。未知さんに心底惚れているって」 「そうだぞ弓削」 橘さんと鞠家さんがひょいと窓から顔を出したからびっくりした。 「あ?な訳ねぇだろう」 「じゃあ言わせてもらうが、姐さんに、子どもが増えるたんび、焼きもち妬いて、舎弟に当たり散らしていたのはどこのどいつだ?」 「…………」 鞠家さんの鋭い突っ込みに、顔を赤くし押し黙ってしまった。 「ねぇ、遥琉さん」 袖を握りツンツンと引っ張った。 「ん?」 「弓削さんが一太たちに焼き餅って本当に?」 全然知らなかったし、気付かなかったから。 ただただ驚いた。 「一太たちじゃない。きみをマーと呼んで慕ってるおっきい子どものほうにだ」 「俺の恋女房にまで焼きもちを妬くとは思わなかったがな。ちなみに弓削の姐さんLOVEは、本部、龍一家、縣一家、鷲崎組の幹部連中ならみんな知ってる」 みんなって・・・・ 千里さんに心さんに裕貴さんもなの? 知らなかったの僕だけ? 恥ずかしくて顔をあげることが出来なかった。 「オヤジ、鞠家、頼むからそれ以上は………」 弓削さんの声もだんだんと小さくなっていった。

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