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番外編 姐さんLOVE
「ウーめ、新参者の分際で姐さんをマーと呼びやがって。馴れ馴れしいんだよ。気安く呼ぶな、触るな。お前には斉木がいるだろうがーーまぁ、そんな感じかな?僕も紗智もはじめは弓削さんにめっちゃめっちゃ睨まれて。なんで睨まれないといけないのか全然分からなかった。大変だった。ね、紗智」
「うん。大変だった」
「おぃ、お前ら!」
まさか二人に暴露されるとは思いもしていなかったのだろう。
かなり動揺していた。
「ことあるごとにウーを目の敵にして。喧嘩をふっかけたり、冷やかしたり。弓削の身体からは常に湯気が出てた。弓削だけにな」
だじゃれを口にすると、場が一瞬だけしらけた。
「鞠家、てめえー、あとで覚えておけよ」
弓削さんがきっと睨み付けた。
「俺の紗智に焼きもちを妬いた報いだ。たまにはいいだろう」
「おぃおぃ、子どもたちの見ている前で口喧嘩するな。みっともない」
彼が仲裁に入ってくれた。
「あの、二人とも………」
ひたひたと静かに近付く影におそらく二人は気付いていない。
かなり怒ってるかも知れない。
というかみんな顔が怖いから、怒っているのかがいまいち分からないんだけど………
我wǒ生shēng气qì了le!
(むかつく!)
苛立った声が辺りに響いたのはその直後だった。
他tā做zuò的de这zhè件jiàn事情shìqing让ràng我wǒ很hěn生shēng气qì
(彼のやったことに腹立ちます)
今度は鞠家さんがあわてて仲裁に入った。
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