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番外編 マトリの女?
「一生一世一起(イー シォン イー シー イー チー)、今生今世永远爱你(ジン シォン ジン シー ヨン ユェン アイ ニー)
紗智、お前ならこの2つの言葉の意味が分かるだろう?みんなが紗智と鞠家の幸せを願い、2人を引き合わせ晴れて夫婦 になったんだ。最後まで添い遂げるのが筋だろう?違うか?」
紗智さんは両手で顔を覆うと声を押し殺し咽び泣いた。
「一生一緒にいよう。生きている限り永遠に君を愛する。いゃあ~~ん、もぅ、何度聞いてもステキなプロポーズの言葉よね。アタシもされてみた~~い!」
チカちゃんはこんな状況にも関わらず、相変わらずテンションが高い。
「悪かったな」
声と共に入ってきたのは、眼鏡をかけた背の高い男性だった。
年は彼より少し上くらいかな。
全体の雰囲気から落ち着きが感じられた。
名前までは分からないけどチカちゃんと同じマトリの人だ。多分、だけど。
眼鏡の似合う品のよい顔はまるで俳優のように格好が良かった。
「悪かったな………ん?」
彼がその台詞にピンときたみたいで。
「おぃ、チカ。てめぇ、ヤツを食ったのか?」
「食ってないわよ」
ちらっと横目で男性を見ると恥ずかしそうに目を伏せた。
「その逆よ」
「は?」
彼の目が一瞬点になった。
柚原さんや信孝さんもようやく理解したみたいで「それならそうと早く言えよ」苦笑いを浮かべていた。
一方の蜂谷さんはというと、なんでよりによって、国井が相手なんだ………小さく呟くと、額を手で覆い苦虫を噛み潰したような顔をしていた。
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