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番外編 ここにいても……いいの?本当に?
「オヤジ、遥香お嬢ちゃん、幼稚園バスが来ました」若い衆が呼びに来てくれた。
「お、ありがとうな」
彼が遥香の手を握ると、嬉しそうにぴょんぴょんとスキップしながら一緒に外へと向かった。
「ん?お嬢ちゃん?」
紗智さんが眉を潜めた。
「紗智、どうした?」
「あのね高行さん、ハルちゃんのこと、みんな、遥香さんって呼んでない?」
「まぁ、言われてみればそうかもな」
「彼、もしかして新入り?見ない顔だけど」
「彼は確か・・・・・・」
鞠家さんが首を傾げた。
「あ、そうだ!思い出した。千里の弾よけだ。引き続きここに留まり、警護をするように千里に言われたらしい。おぃ、どこに行くんだ」
急に駆け出した紗智さんを鞠家さんが慌てて呼び止めた。
「何か嫌な予感がするんだ」
「そうか、なら、俺も一緒にいく。未知は家の中に入れ。妊婦なんだ。お腹も大きいんだ。急ぐことはない。躓かないように、転ばないように、ゆっくりだぞ。ゆっくり。いいな、分かったな」
何度も念を押すと、紗智さんと一緒に、彼と遥香のあとを追った。
みんなが心配でその場から動けずに、立ち尽くしていたら「マー」那和さんに声を掛けられた。
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