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番外編 それでも俺は姐さんとともに生きていく

外に出るとパトカーのサイレンの音がひっきりなしに鳴り響き騒然としていた。駐車禁止の標識があるにも関わらず数台の車が路上駐車していてかなり混雑していた。先導はフーさん。道路側をウーさんが、周囲に目を配りながら移動を開始した。横断歩道の前で一旦立ち止まり、一太に「道路を渡るときはね白いしましま模様の横断歩道っていうのを渡るんだよ。右見て左見て、もう一回右だよと」と教えてもらった通りフーさんもウーさんもちゃんと実践していたから驚いた。 道路を渡りスーパーの出入口に向かっていたら後ろから騒々しいエンジン音が響き、電線に止まっていた烏の群れが一斉に逃げ出した。まるで気が狂ったかのように不気味な鳴き声を上げ、空を真っ黒にして逃げ惑う烏の群れを数人の通行人が不安気に見上げていた。 マー立ち止まらないで行くよ。と言ってるのかな?ウーさんに手を引かれ、なんとか無事にスーパーに辿り着いた。 人がなるべく多いところは・・・・案内板を見上げた。一階にはベーカリーとフードコートがあった。迎えがくるまでベーカリーで、子どもたちにお土産を選んで待っていよう。フーさんとウーさんにベーカリーの場所を指で差し示しながら、ここに行こうと声を掛けた。 でも二人は落ち着かない様子でさっき渡ってきた横断歩道をじっと見つめていた。

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