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番外編 誓う

「タマ~~‼」 「はっちゃん‼」 「その呼び方は止めろ‼てか来るな酔っ払い‼」 その日の夜。歓迎会が催され幹部の皆さんや若い衆のみんなに熱烈な歓迎を受けた蜂谷さん。その席上で、玉井さんとのことを根掘り葉掘質問攻めにされ、挙句には酔っ払った若い衆に追い掛けられ「俺はタマ一途なんだ」と逃げ回っていた。 「なぁオヤジ、蜂谷を誰に預ける気だ?なんなら俺が預かろうか?」 缶ビールを手に根岸さんが彼の隣に腰を下ろした。 【禁煙厳守!】と大きく書かれた紙を広間のあちこちに貼って歩いた根岸さん。姐さんや子どもたちがいるんだ。吸いたきゃ外で吸え、若い衆の襟をビシッとただした。 そんなに念を押す事ないのにな。彼も根岸さんもみんな、心配症なんだから。 「亜優に引き続き蜂谷までお前に預けたら、伊澤にまた焼きもちを妬かれる。だから、鞠家に預けようと思う」 「伊澤とはそういう関係じゃねぇぞ」 「はたから見たらそうとしか思えないんだよ」 「冗談だろう」 「冗談でこんなこと言えるか」 彼も困っていたけどもっと困っていたのは根岸さんのほうで。みんなにも冷やかされ、しまいには頭をかかえこんでしまった。 ナオさんが言っていたことがもしかしたら現実になるかもしれない。僕のことを実の娘のように可愛がってくれて体調のことも気遣ってくれる根岸さん。余計なお世話かも知れないけど伊澤さんと幸せになって欲しいな。

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