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番外編 誓う

「エッチは禁止でも、キスとお触りは禁止じゃないはずだ。そうだろう?」 「あっ・・・・・」 指が肌の感触を確かめるかのように優しい動きで双丘を撫ではじめた。 「や・・・・・っあ・・・・・っン」 彼が指を動かすたび、全身が敏感になって。痺れるような熱が爪先まで広がっていく。 彼にじっと見られて恥ずかしいのに気持ちよくて。頭がしだいにぼうっとしてきた。 気付けば優しく髪を撫でられていた。 あのまま寝落ちし少し眠っていたみたいだった。顔を上げると僕の隣に横になって頬杖をついている彼と目が合った。 「ごめん、起こした?」 「ううん」 肌をなぞる彼の指の感触を思い出してしまい顔が真っ赤になった。 恥ずかしくてまともに見ることが出来なくて。 目を逸らし肩まで掛けられた布団をぎゅっと掴むと彼にくすりと笑われてしまった。 「相変わらず未知は恥ずかしがり屋だな。ついさっきまで太惺と心望が夜泣きして大変だったんだ」 「嘘、全然気付かなかった」 ふたりが起きる気配を感じただけで反射的にすぐに目が覚めていたのに。泣き声にも気付かないなんて。 「疲れて寝ているきみを起こしたくなかったから、あえて起こさなかったんだ。橘と柚原がすぐに来てくれて、抱っこしてあやしてくれたから、ふたりともすぐに泣き止んだ。でも、敷布の上におろした途端、ままたんとぱぱたんの袖を掴んで離さなくて。離れるのが嫌だと言わんばかりにギャン泣きされたよ。パパよりままたんとぱぱたんが二人とも大好きなんだ困ったもんだ。でもまぁ、しょうがねぇか。パパはいつもママに夢中だからな」 「もぅ遥琉さんたら」 聞いている方が恥ずかしくなる台詞をさらりと口すると、そのまますっぽりと包み込まれるように抱き締められた。 その温かさに幸せを噛み締めながら、大好きな人の腕のなかにゆっくりと身体を預けた

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