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番外編誓う

おほほ、上品な笑い声が後ろから聞こえてきた。 「弓削、他人のことを心配している場合じゃないでしょう。ウーと若先生のことは当人同士に任せておくのが一番よ」 艶やかな着物姿で紫さんが姿を現した。 「弓削、退院して来たばかりで申し訳ないけど、今すぐ鷲崎のところへ向かいなさい」 「紫さん、どういう意味ですか?」 「本部からの命令で箝口令が敷かれてあったから今まで黙っていたけど、2日前に芫が拘置所内で自殺を図り、意識不明で病院に緊急搬送されたのよ。今朝、その芫が忽然と姿を消したわ。弓削、貴方の体内にあるマイクロチップにもしGPSが仕込まれているとしたらどうなるかしら?」 「・・・・・・・」 紫さんの言葉に弓削さんの顔から血の気が引いていった。 「貴方の大事な未知さんや子どもたちを危ない目に遭わせないためにはこれしか方法はないのよ。賢い貴方なら分かってくれるでしょう」 「なんでよりによって俺なんだよ」 力なく項垂れると、哀しげな眼差しで右手の甲をじっと見つめた。

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