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番外編 想う

遥香がお絵描き帳をめいっぱい使ってクレヨンで弓削さんの似顔絵を描き、一太がひらがなで、 【ゆげさんガンバれ‼ いちたもはるちゃんもここちゃんもたいくんも みんなおうえんしてるよ】 彼に教えてもらいながら一生懸命書いた。 最後に太惺と心望の右手の掌に水で薄めた赤い絵の具を塗って、紗智さんと那和さんがそれぞれ手を紙に軽く押し付けペタッと手形を付けた。 「鷲崎これ見て、俺のはないのかって駄々捏ねないかな」 那和さんがボソッと呟いた。 「うん、絶対に駄々捏ねそう」 紗智さんが一太と遥香に鷲崎さんと七海さんの似顔絵も描いてくれるかな?ちゃんと手を繋いでる絵ね。そう頼むと「うん、わかった‼」元気な答えが返ってきた。 最後に太惺と心望の手形を、今度は両手でペタッと付けた。 「わしざきさん、おそらのいろがたいくん、あかいろがここちゃんだよ。よしこれでOKと」 一太が補足説明を書き足してくれた。 彼がすぐにスマホで撮影し鷲崎さんと弓削さんにそれぞれ送信した。 するとすぐに鷲崎さんから電話がきた。 「賑やかにするとママ寝れないから、少し休ませてあげよう。紗智、那和、たいくんとここちゃんを頼む。ほら、みんなで移動するぞ」 彼が子どもたちを連れ出してくれた。 夕飯までちゃんと大人しく寝てろ、いいな。分かったな。何度も念を押された。

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