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番外編 きらきらの笑顔
(どうしたら仲直り出来るのかな?)
橘さんが洗ってくれた食器をふきんで拭き、食器棚にしまいながら一人言をぶつぶつと口にしていたら橘さんに聞こえていたみたいで、
「男の嫉妬ほど面倒くさいものはありません。ヤクザもマフィアも縦社会、男社会ですからね。ライバルが次から次にいなくなって、ようやく幹部の椅子を手に入れ、地竜さんもひとり占めしようとしたのでしょうけど、人生そう上手くはいかないものですよ」
橘さんが冷蔵庫から冷やしていたバナナプリンを取り出しお盆に並べはじめた。
「フーさんの言い分にも一理あります。いまだに挨拶すらしない。確か……チーチウさんでしたっけ?大切な家族を蔑ろにされフーさんも我慢出来なかったのでしょう。だから《《俺の一番大事な姐さん》》を馬鹿にするなって怒ったんですよ」
「え?そうなの?」
言葉が通じないからフーさんが何でそんなに怒っているのか全然分からなかった。
「まぁ普通は恥ずかしくて本人の前では言えません。でも言葉の壁がありますからね」
橘さんにバナナプリンを渡された。
「お腹が張って痛いのでしょう?ふくらはぎも腫れているようですし。あとは私たちに任せてゆっくり休んでください」
「あ、でも……」
「あなたに会いたくないはずです。理由をいちいち言わなくても分かっていただけると思いますが、今はほっとくのが一番です」
クスッと笑うと子どもたちが待っている居間へと向かった。
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