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番外編 モテ男の受難

今日は子どもたちが指折り数えて待ち望んでいたゴールデンウィーク初日。 いまだに見付からない根岸さんの息子さんのことやシワンさんのことで頭がいっぱいで、一太に言われるまで連休に入ったことをすっかり忘れていた。 子どもたちは紙漉きの体験をするため大安場史跡公園に出掛けた。 火が消えたように家の中がし~~んと静まり返っていた。 太惺と心望はお留守番。 橘さんと鞠家さん、それに紫さんと度会さんもお留守番。 遥香と奏音くん、柚原さんの取り合いをせず、仲良く一緒に遊んでいるといいんだけど……。 「一人だけ置いていかれたら可哀想だろう。まさか子どもたち全員を連れていくとはな。遥琉らしいな」 「えぇ。紗智さんも那和さんも亜優さんもウーさんも、子どもたちよりもはしゃいでましたしね。よっぼど嬉しかったんでしょう」 熱いお茶を冷ましながらゆっくりと口に運ぶ度会さんと紫さん。 そこへ鞠家さんがフーさんやヤスさんらを引き連れて組事務所から帰ってきた。 一日でも早く若頭代行から下りたがっていた柚原さんから職務をを引き継ぎ、若頭に就任した鞠家さん。 毎日忙しく動き回っている。

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