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番外編 モテ男の受難
「あっ、ままたんめっけ!ハルちゃんおかえり」
橘さんの姿を真っ先に見付けた遥香がにこにと笑いながら駆けていった。
「本当はただいまなんですけど、まぁ、いいでしょう。お帰りなさい」
「ままたん、ハルちゃんがいなくてさみしくなかった?ねずみさんにたべられなかった?」
「ハルちゃんがいなくて寂しかったですよ。度会さんと鞠家さんが一緒にお留守番をしてくれたので、ママもままたんも食べられずに済みましたよ」
「あのね、これね、みんなからままたんにおみやげ!」
遥香が持っていた紙袋を橘さんに渡した。
「M製作所のキャラメルポップコーン、一度は食べたいと思っていたんですよ。ありがとう一太くん、ハルちゃん、奏音くん」
「ママのは、パパからもらってね」
しっかりと受け答え出来るようになった遥香。見ないうちにまた一回りお姉ちゃんになった。
「橘、鷲崎から届いた一太宛の荷物は?」
「鷲崎さんに確認したところ、確かに荷物は昨日送ったそうです。でも、夜間指定、あて名は一太くんじゃなくたいくん宛にしたみたいです。送り状の写真を撮影し、鷲崎さんに送信したところ、自分が書いた字ではない。はっきりそう言ってました。鷲崎さんに言われるまで気付かなかったのですが、番地が違うみたいで、そのままそこへ送り返すことにしました。荷物は裏の勝手口のところに置いてあります」
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