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番外編 モテ男の受難
立ち上がろうとしたら、尿意がないにも関わらずちょろちょろと漏れている感じがして、咄嗟に橘さんの袖を掴んだ。
「橘さん、もしかしたら……」
「そうですか。柚原さん、南先生に至急連絡してください。一太くん、ハルちゃん、紫さんと和江さんを呼んできてください」
「何があった?」
「未知さん、破水しているかも知れません」
「なら急いで病院に……ぎっくり腰だって寝ている場合じゃない」
「すぐは産まれませんので大人しく寝ててください。もう一人のパパに付き添ってもらいますから」
「南先生がたまげる」
「この状況でもし未知さんが襲われたらどうしますか?あぁ見えて地竜さんは米海兵隊仕込みの格闘術の達人でもあります。病院には武器を持ち込めないんですよ。素手で戦うことが出来る腕っぷしの強いひとは、彼と、彼の有能な弟子だったウーさんフーさん、この3人だけです」
「分かった。子どもたちの面倒をみながら大人しく寝ている」
「そうして下さい」
一太と遥香に手を引かれ、紫さんと和江さんがすぐに駆け付けてくれた。
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