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番外編 悠仁さんが犯した罪の重さ
「俺もそう思う」
彼が陽葵の顔をおっかなびっくり覗き込んだ。
「お、珍しい。泣かないぞ」
「陽葵は、ちゃんとパパだって分かってるもの」
「そうか」
手をズボンでごしごし拭くと、
「陽葵、おいで」
頭を手で支えながら、両手でしっかりと抱っこしてくれた。
「未知、大変だ。抱っこしても泣かないぞ」
「良かったね遥琉さん」
「あぁ」
ニコニコの笑顔で話し掛けると、陽葵はお手手をぐーに握り締め、じぃーと彼の顔を見つめた。
「先々代のことを悪くは言いたくないが、いつか痛い目を見る。一度は命拾いしたが、二度目はない」
彼と何気に目が合った。
「もしかして、陽葵に焼きもち妬いてる?」
「妬いてません。小さい虫が飛んでるから手で払おうかなって思ったの」
「本当にそうか?パパはママのものだって、陽葵に教えてやるのも親の役目だ」
なんで?聞き返す前に唇が重なってきた。
「……だめ」
彼の身体を押そうとしたけど、陽葵がいるから押すわけにもいかず。
「ん……っ、ふ……」
瞬く間に巧みな口付けにおぼれ、されるがままになっていると、彼の指がパジャマのボタンに伸びてきて、どきっとした。
クスリと笑うと、ちゅっと濡れた音と共に舌を強く吸われ、唇が離れていった。
「落とすわけないだろ?」
陽葵を渡され、むぎゅっとおっぱいを両手で揉まれた。
「遥琉さん」
頬っぺを膨らませると、
「ごめん」
笑いながらその頬っぺを嬉しそうに指でツンツンされた。
「怒った未知の顔、すごく可愛いだろう?だから、たまには見てみたいなって思ったんだ。陽葵におっぱいをあげるとき呼んで」
「なんで?」
「だって俺も未知のおっぱいが飲みたい」
「……」
真面目な顔で言われ、返す言葉が見付からず唖然としてしまった。
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