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悠仁さんが犯した罪の重さ
意識不明の重体で予断を許さない状態が続いていた先々代。医師たちの懸命な治療の甲斐もなく、意識が戻らないまま静かに息を引き取ったのはその日の夜のことだった。
笹原さんは、自分の父親は卯月上総ただひとり。息子と一度も呼ばれたことがないのに、何故引き取らないといけないんだ。そう言って亡骸を引き取ることを拒否したみたいだった。
「自治体の無縁納骨堂に安置されるか、連中が引き取って弔い合戦をはじめるか。もしくは宮間の弟が現れて引き取るか。この三つだろうな」
連中がいつ行動を起こすか分からない状況だ。ひまちゃんが起きるまで仮眠する。そう言って陽葵の隣にごろんと横になると、五分も過ぎないうちに眠ってしまった。
「もう三人して同じ寝相なんだから。ほら、布団を掛けないと風邪ひくよ」
遥香も太惺も心望も、布団を足で蹴飛ばし、大の字で熟睡していた。足のところでひとかたまりになっている布団をそれぞれ掛け直してから、横になった。
それから数時間後、陽葵が目を覚まし、オムツを交換して手を洗いに洗面所へ行って帰ってくると彼が起きていてお腹を空かせ泣く陽葵を抱っこしあやしてくれていた。
「ごめんなさい。オムツを交換してから起こそうと思っていたんだ」
「起こしてくれれば俺が交換したのに。ゆるゆるうんちにびびる俺じゃないぞ」
笑いながら陽葵を手渡された。
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