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番外編 埋もれ木

精神鑑定の結果、リーの洗脳下にあったとはいえ責任能力はあったとして彩さんに求刑通りの判決が下り、川合さんが判決を不服として即時に控訴した。 彼の言う通りだ。あれこれ心配してもなるようにしかならないもの。 「パパ、これどこおくの?」 一太と奏音くんが那和さんと協力してちゃぶ台を運んで来た。ちゃぶ台は度会さんの家に元々あったものだ。 「ななちゃん、だれかくるの?」 「亜優の未来の旦那さまになるかも知れない人が来るんだよ」 「いちたわかった!かぶとさきさんのおとうとさんだ」 「う~~ん、正確にはこうざきなんだけど。まぁ、いっか。失礼のないようにだって。分かった人」 「はぁ~~い」 一太と奏音くん、それに小さなお手手がふたつ挙がった。 「たいくんにここちゃんも分かったの。偉いね」 那和さんが頭を撫でて褒めると、ふたりしてにっこりと笑った。 組事務所で彼や根岸さん立ち合いのもと、亜優さんと玲士さんを会わせる予定だったけど、玲士さんの方から子どもたちも含め家族全員に会わせて欲しいと懇願されたみたいで、急遽ここで玲士さんに会うことになった。 亜優さんは恥ずかしいみたいで台所から出てこない。

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