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番外編 埋もれ木

ママお迎えに来てるかも、朝目覚めてすぐに居間に走っていった幸ちゃん。でもすぐにガックリと肩を落とし戻ってきた。 「今日、ショッピングセンターで幸の好きなアニメのキャラクターショーをやるらしいぞ。みんなで見にいくか?」 「みゆきちゃんいこう」 部屋の隅に座り涙を流す幸ちゃんに彼と遥香がそっと静かに声を掛けた。 昨日の今日です。楮山組が報復して来ないとも限らないんですよ。出掛けることに難色を示す橘さんらを説得し、午前中だけショッピングセンターに出掛けることにしたみたいだった。 「ハルちゃん、みゆきちゃん、ごはんをたべておでかけするよういしよう」 一太と奏音くんに声を掛けられ、うん、仲良く返事すると居間へと走っていった。 「めぐみちゃんと優輝くんは?」 「柚をあちこち探し回って疲れたんだろう。熟睡してて全然起きないみたいだ」 「遥琉さん、えっと、その…柚さんは?」 彼の表情が一瞬強張ったのが分かった。 「やっぱり何でもない。ごめんね変なこと聞いて」 「橘と柚原が柚が落ち着きを取り戻したのを確認してから、度会さんの家まで送って行ったんだが、玄関先で意識を失いばたっと倒れて、すぐに救急車で病院に搬送された。急性アルコール中毒だそうだ。2、3日入院が必要だと、柚に付き添っている柚原からついさっき連絡が入った」 「そのこと、めぐみちゃんたちは知ってるの?」 「めぐみも優輝も7歳だ。隠してもまわりの大人たちの顔を見ればなにかあったって気付くだろう。目が覚めたら、度会さんの方から話すって」

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