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番外編 かなたのおうちは
陽葵におっぱいをあげて、背中を擦ってげっぷをさせていたらコンコンとノックの音が聞こえてきた。
「未知、今大丈夫?」
七海さんの声だ。
「はい大丈夫です」
返事をすると静かにドアが開いた。
「鷲崎から電話」
「え?僕?太惺じゃなくて?」
「たいくんとはさっきまで10分近く話しをしていた」
「たいくんに会いたい、顔を見れなくて寂しいを連呼して、俺よりたいくんが大事なの?俺がいなくてもいいんだって七海に臍を曲げられてた」
「な、那和なんでいるんだ?」
「オムツと着替えを取りに来ただけだよ」
狼狽える七海さんに対し、那和さんはいたってマイペースだ。
何の用だろう。鷲崎さんが僕に用事があるなんて滅多にないもの。ドキドキしながら電話に出た。
『お、未知か。たいした用じゃないんだが、今、電話をしていても大丈夫か?』
「陽葵はねんねしているし、子どもたちはお風呂で賑やかに遊んでいるから大丈夫です」
『そうか、それなら良かった。実は光希がここにいるんだ。そっちに行って奏音に会いたい。でも、柚がいる。卯月と未知にまた迷惑を掛けるってかなり悩んでいるんだ。遼成に言うなって言われるし、七海には焼きもちを妬かれるし、俺もどうしたらいいか分からない』
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