1662 / 4008
番外編 シェドという謎の男
「レンティ シー イェン?」
「人体実験の意味だよ」
紗智さんが通訳してくれた。
「マー、聞かない方がいい。たいくんとここちゃんにも聞かせたくない。ひまちゃんはねんねしているからいいけど」
「紗智さん、那和さんありがとう。マーだからこそ、亜優さんの話しをちゃんと聞きたいの。駄目かな?」
「気持ち悪くなったら、すぐ避難ね」
「分かった」
根岸さんと伊澤さんがじぃじと遊ぶか?嫌な顔すんな。太惺と心望を抱き上げてくれて、隣の部屋に連れていってくれた。
「人体実験って、いかに優秀な子どもが生まれるか、リーがかつてやっていた遺伝子操作のことか?」
「まだ可愛い方だよ」
紗智さんと那和さんが亜優さんの言葉を訳してくれた。
「顧客を集めて月に一回サロン開く。蛇がうじゃうじゃいるなかに子どもを放り投げる。何匹かは毒蛇。泣き叫ぶ声を酒のツマミにする。誰が生き残るか金を賭ける。生き残った子どもは顧客にオモチャとして買われていく。子どもにドラッグを打たせて、子どもしか興味ない男たちの慰みものになっている姿を見て楽しむ。子どもは国境近い貧しい寒村から買ってくる、路上で生活する子どもを浚ってくる、楽して稼げると親を騙して連れてくる。性別関係ない。紫竜は、リーよりも残酷。裏切り者には容赦ない。凄惨なリンチ。遺体をバラバラにして海に捨てる。だから、怖くて誰も逆らえない。モルモット」
「右足が義足の男を病院で見かけた。髪が長いから女だと思ったら男だったから驚いた。さらに驚いたのはその男が医生 つまり医者だったから驚いたって」
ともだちにシェアしよう!

