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番外編 シェドという謎の男

集まった情報をまとめ、裕貴さんと光希さんが柚さんを説得するべく意気揚々と度会さんの家に向かった。 彼はというと……、 「悪いが手を貸してほしい。今回ばかりは俺たちだけで片付く問題じゃない」 甲崎さんと国井さんに電話を掛け協力を仰いだ。 ーいずれ弟の義父になるんだ、いくらでも力を貸してやるー ーは?いまなんて言った?ー 国井さんには寝耳に水だったみたいで、玲士さんが亜優さんと見合いをしたことを説明すると、 ーそうか、それは良かった……ん?良かった?ちょっと待て、玲士が遥琉の義理の息子になるのか?全く予想がつかないんだがー 笑い事じゃないんだけど、こんなにも動揺し狼狽える国井さんを見るのがはじめてで、込み上げてくる笑いを必死で堪えた。 ーそうなるとクスリ絡みになるな。よし分かった。任せておけー 国井さんも快く引き受けてくれた。 「持つべきものは友だな。あとひとり」 そう言ってチカちゃんにも連絡を入れた。 ーやだ、もう~~水臭いんだから。アタシとハルちゃんの仲でしょう。任せておいてー 「悪いなチカ」 ーそれはそうと、小耳に挟んだんだけど、息子がまたひとり増えるってほんと?ー 「さすが情報が早いな。いつになるか本人同士次第だが、亜優に甲崎の弟を婿にもらおうつもりだ」 ーかぶちゃんの……弟?ー しばらくの間固まっていたチカちゃん。 ーエェーー!!うっーーそー!!ー 部屋中に甲高い声が響き渡る。彼が鼓膜が破れるとぼやきながら耳を塞いだ。

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