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番外編 ゴメンね

彼の体温と、柔らかなパジャマの布の感触が気持ちいい。彼の胸が動くのを耳に感じて、なんともいえない安心感に包まれた。髪を撫でてくれる手の心地よさに、うっとりと目を閉じると、 「太惺と心望、熱が下がったみたいだ。だから、安心して寝ろ」 彼が耳元で囁いた。 「うん。ありがとう遥琉さん」 ぎゅっと抱き付くと、吸い付くように彼の腕の中にぴったりとおさまった。 「そんなに引っ付かれたら収まりが効かなくなるぞ」 困ったようにクスクス笑われた。 「別にそういうつもりじゃあ……あのね遥琉さんの心臓の音を聞いていると不思議と安眠出来るんだ」 「そっか。嬉しいことを言ってくれるじゃないか」 見つめられているような気がして顔をあげると、目が合い、視線が絡んだ。 「そんなに見られたらキスしたくなるだろう。それ以上のこともしたくなる。頼むからあまり煽らないでほしいな」 微苦笑すると、抱き締められている背に力が籠り、すぐに彼の温かな唇が唇に触れ、柔らかなそこをしっとりと覆っていった。 「待って、たいくんと、ここちゃん……」 「橘と柚原のところだ。心配ない」 言葉を遮るように舌をさし入れられ、息まで混ぜ合うような深い口付けをされた。 「ん、ん、んんっ」 角度を変えて口付けあうたび、濡れた音が明るくなりはじめた部屋に漏れる。 遥香と陽葵が目を覚まさないかヒヤヒヤしたけど、ふたりしてバンザイの格好ですやすやと熟睡していた。

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