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番外編ゴメンね
「県警の刑事には頼んだわよ」
「菱沼組を潰す口実が出来た、みんな鼻息が荒くてな、人の話しもろくすっぽ聞こうとしない」
「ゴメンね、ハルくん」
「悪かった」
チカちゃんと国井さんが下げられるところまで頭を下げた。
「謝るのは俺じゃなく怖い思いをした娘と幸にだろう」
チカちゃんと国井さんが、遥香と幸ちゃんを怖がらせないように笑顔でそっと近寄った。
「ねぇ、何してるの?」
「みゆちゃんね、ハルおねえちゃんとひろおじちゃんとおかいものごっこするの」
「へぇ~~そうなんだ」
チカちゃんと国井さんが畳の上にぺたんと座った。
お兄ちゃんがいつになく真剣な表情でせっせとスーパーのチラシから食品をハサミで切り抜いていた。
「笑うなら笑え」
「笑うわけないだろう。みんな揃いも揃って愛妻家でイクメンで羨ましいよ」
幸ちゃんはお兄ちゃんに切ってもらった食品を画用紙に並べて糊でぺたぺたと貼っていた。遥香は値段つけ担当。
「納豆はいくらですか?」
「ごえんです」
「安いね」
「じゃあ、オレンジは?」
「いっこ、にまんえんです」
「え?」
一個2万のオレンジに国井さんが度胆を抜かれ、チカちゃんと一緒に爆笑していた。
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