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番外編 羽鳥湖で事件勃発

「未知は陽葵におっぱいをあげているから、かけ直した方がいいぞ」 『ねぇ遥琉、鼻の下伸びてるでしょう。陽葵ばっかずるい、未知のおっぱいを一人占めしてって駄々を捏ねていたんでしょう?』 「なんで分かったんだ」 『分かるわよそのくらい。安易に予想がつきます』 クスクスと千里さんの笑い声が聞こえてきた。 「忙しいんだ。用がないなら切るぞ」 『何が忙しいのかしら?未知とおっぱいにしか興味ない癖に』 「五月蝿いな。未知のおっぱいはもともと俺専用だったんだ。子どもたちが大きくなるために必要だから、おっぱいを貸してやってんだろうが」 真剣な眼差しで何を言い出すかと思ったら。恥ずかしいからそんな大きな声でおっぱいを連呼しないで欲しいのに。 身の置き場に困るとはまさにこのことだ。 『あのね、遥琉。ここから真面目な話し』 千里さんの声のトーンが急に下がった。 『ついさっき樫山組の本部にサツが強行突入したって、張り込んでいた幹部から連絡が入ったわ。一般市民を巻き込み、大勢の怪我人が出てるみたいよ』 「は?ガサ入れは明日の早朝のはずだ。国井から何も聞いてないぞ」 彼が声を荒げた。

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