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番外編 ジェネレーションギャップ

「まぁ、年が離れているからな。これがジェネレーションギャップというヤツか。なるほどな」 『なんか言った?』 「いや別に。独り言だ。一旦切るぞ」 中坊という言葉を知らなかった僕に驚きながら電話を切ると、 「茨木さんから連絡が入った。やっと寝てくれた陽葵を起こす訳にはいかないから、居間で話してくる」 足音を忍ばせ、そぉーと静かに彼が寝室を出ていった。 でも、忘れ物をしたと小声で言いながらすぐに戻ってきた。 「忘れ物?」 首を傾げ、オウム返しすると、にこっと笑んで頬っぺたにちゅっと軽くキスをしてくれた。 「お休みのキスがまだだっから。未知、お休み」 陽葵、太惺、心望、遥香の順に、起こさないようにそっと枕元に近付くと、お休み、と寝顔をじっと見つめながら頭を優しく撫でてくれた。 お祖父ちゃんとどんな会話をしているか気になったものの睡魔には勝てず、気付けば陽葵に添い寝したまま一緒に眠っていた。

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