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番外編 思わず飛び出した本音
陽葵を真ん中に寝せ彼と向かい合って布団に横になると、陽葵を寝かし付けながら、眠くなるまでいろんな話しをした。
お兄ちゃん、お姉ちゃんとして毎日下の子たちのお世話をしたり遊び相手をしたりと頑張ってくれる一太と遥香。お兄ちゃんだから、お姉ちゃんだからとふたりに我慢ばかりさせていないか、たまには外で思いっきり遊びたいんじゃないかそんな話しから、奏音くんの最近の様子や、大きい子どもたちのこれから先のこと、あんよもお喋りも上手になって、すくすくと日々成長している太惺と心望のこと。
それと……。
「今年の結婚記念日こそちゃんとしたデートしよう」
真面目な顔でなにを言い出すのかと思ったら。
「もぅ、遥琉さんたら」
「だって未知が好きなんだ。しょうがないだろう。こんなふうに手、握ってさぁ、駅前をブラブラして、昼飯を一緒に食べるんだ」
懐中電灯の仄かな明かりのなか、大きな彼の手が僕の手を迷わず見付けてくれて。包み込むようにそっと握ってくれた。
「その頃までには状況が改善しているはずだ。弓削も正式に退院し俺たちの所に絶対に戻ってくる。ナオの踵の骨折も完治し、柚と一央も少しは仲直りしているはずだ。それともあれか?弓削とはデートの約束が出来て、俺とは出来ないってか?」
「違う。僕だって遥琉さんとデートしたい」
思わず本音を漏らしてしまい、ハッとし手で口元を押さえた。
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