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番外編 遥琉さん、えっちは当分の間お預けだってば

「寝るぞ未知」 「待ってこれだけ乾燥機を回しておかないと、明日着るものが……」 「着るものなんてどうにでもなるだろう」 彼の逞しい腕が腰に回ってきて抱き上げられた。 「あっ」 「大丈夫だ。落とさないから安心しろ」 「遥琉さん、あの……」 「今さら恥ずかしがってどうする」 愉しげに笑いながら彼は静かに廊下を進む。 寝室までやってくると、布団の上にそっと下ろしてもらった。 「未知」 身体を抱き締められ、そっと口付けられた。 「ライバルがやたらと多くて未知を一人占め出来ないのが悔しい。せめてふたりきりのときは甘えさせてほしい。こうしてキスしてハグして…」 囁くようにして話す合間に啄むような口付けを繰り返す彼。 「待って遥琉さん」 服を脱がされそうになり慌てて彼を止めた。 「エッチはとうぶんの間お預け。それは分かるよ。でも、上だけ……未知の肌の温もりを直に感じたい。悪戯はしないから。ブラもつけたままでいいから。頼む」 身に付けていたパジャマを脱がされ、彼も上だけ服を脱ぎ捨てると、一層深く口付けされ、ゆっくりと布団に押し倒された。 「久し振りに見る。未知の裸。変わらず綺麗だな」 「あんまり見ないで恥ずかしいから」 「そうか?それじゃあじっくり見てやるよ」 「もう遥琉さんの意地悪」 頬っぺをこれでもかと膨らませ睨みつけると、クスクスと笑いながら額にチュッと軽く口付けをされた。 その直後。タイミングを見計らったかのように千里さんから電話が掛かってきた。 実はね。遺体はふたつあったのよ。 あまりにも衝撃的な内容に彼も僕も愕然となった。

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