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番外編 仕組まれた罠
「楮山は私たちをハメようとしていたのかも知れません」
「どこかにまだ仕掛けられている可能性は十分にある」
組事務所から柚原さんが戻ってきた。
早朝からウーさんと弓削さんと青空さんと四人で陽葵の一ヶ月健診のときの警備をどうするか話し合っていたみたい。
「弓削はウーと青空を連れて、当日のルートを確認するために車で出掛けた。車の運転はハチがしているから心配ない」
車を運転中、薬物の影響でもし万が一事故を起こしたら、それはそれは大変なことになるからと、弓削さんは彼に免許証を預けた。
「しかしまぁ、悪趣味な男だ」
柚原さんが沈んだ表情を見せた。
十分前に、見付かった手の身元確認のため奏音くんに協力してほしいと警察から連絡があった。
「もし藍子さんの手だとしたら、七年もよくバレずに冷凍保存していたものだ」
「死体に性的興奮を感じるネクロフィリアと呼ばれる方が実際にいますからね」
奏音くんはまだ起きてこない。橘さんも柚原さんも心配そうに眉を寄せた。
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