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番外編夫婦で過ごす甘いひととき
「ヤバい、勃ったかも」
彼がぼそぼそと呟いた。
「未知が可愛すぎるのが悪いんだぞ。煽った罰だ」
「え?僕なにもしてないよ」
「しただろう」
彼が足を下肢に絡めてきた。布越しでもはっきりと分かるくらい彼の分身は大きく膨らんでいた。
「はい、バンザイして」
彼が上体を起こし覆い被さってきた。
「さっき我慢するって」
「エッチはな。未知の身体を舐め回すくらいは許容範囲内だ」
「そんな……」
今さら泣き落としなんて通用しない。そんなの分かっていたけど、目を潤ませて彼を見上げた。
「未知の泣き顔を見たらもっと泣かせたくなった。陽葵が目を覚ますまで、きみを泣かせてもいいか?」
僕を見つめたままシャツの中に手を入れると、お腹をそろりと撫でられた。そのとき、
「前言撤回しても宜しいでしょうか?」
橘さんの声がドアの向こう側から聞こえてきたから驚いた。
「ママを泣かせてばかりいたら、そのうち小さなヒーローたちにやっつけられますよ。一太くんやハルちゃんに嫌われても知れませんよ」
子煩悩な彼の弱味を誰よりも知ってる橘さん。さすがの彼も反撃することも、グーの音も出なかった。
でも彼が大人しく寝る訳などなく。
明かりの消えた寝室で、彼に抱き締められ、寝落ちするまで数え切れないくらい情熱的にキスを求められた。
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