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番外編 青空さん、災難に巻き込まれる
ナオさんのことが心配で、橘さんと柚原さんに子どもたちをお願いして、紗智さんと那和さんと一緒にお昼ごはんを持ってお見舞いに向かった。
分電盤が入っているキャビネットの前に若草色の作業着を着た男性がふたりいて、なにやら作業をしていた。
電気会社のひとかな?
でも昨日の今日だし。不信感を抱きながら、なるべく目を合わせないようにして足早に素通りした。
「蜂谷さん、いた」
ちょうど組事務所から出てきた蜂谷さんに声を掛けた。
「姐さんどうしました?」
勘づかれないように目で訴えた。
「姐さんも気付きましたか。保安協会から電気の点検に来ると連絡があったのは確かです。入口で身分証を提示してもらい確認したときは不審な点は見当たらなかったのですが……再度確認します」
蜂谷さんがあたりを警戒しながら、ナオさんの部屋のドアを開けてくれた。
「青空、ここにいたのか。アパートにいなくて探したんだぞ」
「森崎に会いたくないと言ったら、ナオ、匿ってくれた」
「そうか。青空のその気持ちよく分かる。無理に来いとは言わない。その代わり姐さんを頼む」
「分かった」
青空さんが大きく頷いた。
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