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番外編 青空さん、災難に巻き込まれる
「空調止まった。また停電、絶対におかしい」
青空さんがファイトポーズを構えた。
「そういえば電気工事の不備で漏電して三日後に自宅が火災になったひとが電気工事を請け負った業者を訴えて、裁判で争っているっていうニュースを見たことある」
ナオさんが心配そうに眉を寄せた。
「だから日頃から火の用心して、避難する練習をしているんだよ」
紗智さんがすっと立ち上がった。
「相手はふたりだけど、増えているかも知れない。青空と僕で一人ずつ倒せばなんとかなる。那和、マーとナオを頼むね」
紗智さんも戦闘態勢に入った。
紗智さんも青空さんも丸腰。素手で戦う気だ。
がたがたと物音がして、早くしろ‼男たちの声が聞こえてきた。
「そこは事務所じゃねぇぞ」
蜂谷さんの尖った声が続けて聞こえた。
「大丈夫かな?」
ナオさんの声は怯えきっていた。
「紗智も青空も強い。心配しなくても大丈夫だよ」
「那和さんの言う通りだよ」
ナオさんがこれ以上不安になりパニックを起こさないように、那和さんと一緒にナオさんを励ました。
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