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番外編兄ちゃんHELP!!

「年寄り扱いをしないでいただけますか?」 橘さんが暗闇の中からぬっと現れたから驚いた。モバイルライトであたりを照らしながら押入れから子供たちの下着とパジャマを引っ張り出した。 「まだ八時前ですよ。いちゃつくなら子供たちが寝てからにしてください。明かりを付けたらパパとママが裸で抱き合っていたなんて洒落にもなりませんよ」 「わ、分かってるよ」 彼がムキになった。 「分かっているなら未知さんのズボンの中に入っているその不埒な手をまずはしまいましょうか?」 「尻くらい揉ませてくれたっていいだろう」 やわやわと揉まれ腰をもぞつかせると、臀部にぱぁっと細かな鳥肌が立った。声が出そうになり慌てて手で口を押さえた。 「パパでんわーー!」 その直後一太がバタバタと駆け込んできた。 「あれ?パパたちもうねたの?」 「パパはママとひまちゃんを寝かし付けてますよ」 「ママすっごくがんばったんだよ。だから、パパ、ママにやさしくしてあげてね。泣かせちゃダメだよ。いたずらしちゃだめよ。ちゃんとねせてあげて」 耳の痛いことを一太に矢継ぎ早に言われ、彼は寝たフリを決め込んだ。 「あれれ?パパもねちゃった?」 「そうみたいですね。邪魔しないようにしましょうか」 「はぁ~い」 橘さんが一太から渡されたスマホを彼の顔の隣に静かに置いた。

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