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番外編兄ちゃんhelp‼
「遥琉さん誰から?」
「鷲崎からだ」
「なんか嫌な予感がする」
「そうか?森崎のことだろう。たいしたことじゃないよ」
「そうだといいんだけど……」
「未知は心配性なんだよ」
彼がむくっと起き上がった。
「隣、開けておけよ。誰も寝せるなよ」
「うん、分かった。あ、そうだ遥琉さん」
「ん?」
「それ返して」
「それって、これか?」
スマホを掲げた。
「違う」
「じゃあなんだ」
「惚けないでよ」
あれよこれよという間に、気付いたときにはスボンを下着ごと脱がされた。足がすーすーするのはそのせいだ。
「未知の温もりを堪能してから洗っておく」
「大丈夫だよ。下着くらい自分で洗えるから」
「却下。俺が洗う」
一度言い出したら絶対に聞かない彼。
鼻歌を口ずさみながら上機嫌で寝室をあとをにした。
子どもたちが戻ってくる前に新しい下着を穿かないと。 モバイルライトの明かりを手がかりに布団からそぉーと抜け出そうとしたら、ぶるぶるとスマホが振動した。画面を見るとお兄ちゃんからのメールだった。そこには、【福田の倅が見付かった。生死不明】そう短く綴られていた。
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