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番外編遥琉さんイチャイチャしている場合じゃなあないってば
「ままたん、はるちゃんひとりでさんにんだっこむりだよ」
「あらあら、みんなハルちゃんが大好きなんですね」
目を覚ましたら大好きなお兄ちゃんとお姉ちゃん、それにお友だちがいたものだから奈梛ちゃんは大興奮。
大好きな遥香に抱っこしてもらうと、寝起きとは思えないくらいにこにこの笑顔になった。
「あさごはんはごはんとバナナとままたんとくせいのスープだよ。おにいちゃんたち、たいくんとここちゃんとなやちゃんにエプロンきせて」
一太と奏音くんにてきぱきと指示をする遥香。
一太が心望、奏音くんが太惺、遥香が奈梛ちゃんの隣に座り、誰に頼まれた訳でもないのにチビッ子たちのお世話をはじめた。
「じぶんたちはあとでいいから、ママとさっちゃんたちはさきにたべてていいよ」
なんとも頼もしい一太の言葉に驚かされてしまった。
幼児番組から流れてくる音楽に合わせて、バンザイしたり、お尻をフリフリさせてノリノリで踊る三人。遥香も一緒になって踊っていた。四人の明るく賑やかな笑い声が家中に満ち溢れていた。
「正月も盆もまだだよ。朝から元気だね。あれ?奈梛ちゃん来ていたんだ。斉木先生もいる。なんで?」
那和さんも寝ていられなくて目を擦りながら起きてきた。
「実はね、那和が寝てからすぐマー、貧血で倒れたんだ。だから、斉木先生が呼ばれた。そのあと、鳥飼が奈梛ちゃんが具合が悪いって連れてきたんだ」
「え?」那和さんの目が一瞬点になった。
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