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番外編 彼が出した答えは……

「根岸のカバン持ちとしてまずは二ヶ月頑張れ。盃を交わすのはそのあとでも遅くあるまい」 「ありがとうございます」 弓削さんが戻ってきたら腹を割ってちゃんと話し合うように。そう言って諭した。 エントランスで渡辺さんが若い刑事さんを二人伴い待っていた。 「弓削さん気を付けてね」 僕に変装した青空さんはエレベーターから下りずに手を振り扉を閉めようとした。するとひとりの刑事さんが突然青空さんに向けて銃口を向け、にたにたと笑いながら引き金を引いた。 渡辺さんともうひとりの刑事さんが銃を発射した刑事を取り押さえようとしたけど、誉さんが通行人の親子連れを人質にとり人ごみのなかから突然姿を現した。 若い衆は命を省みず、親子連れを助けようと果敢にも誉さんに次から次に飛び掛かった。 「姐さん」 弓削さんが青空さんのもとに駆け寄った。まさにその時……。 「目を覚ませ。てめえも花みたく殺されるぞ」 銃を手に握り締め姿を見せたのは正真正銘、本物のあやみさんだった。ふらふらと覚束ない足取りでエレベーターへと近付いてきた。 「それは改造銃だ。暴発したらお前も死ぬぞ」 弓削さんの必死の説得にも関わらずあやみさんは、ふふふと楽しそうに笑っていた。 弓削さんと青空さんは目で合図し、あやみさんを取り押さえる、ほんの一瞬のタイミングを狙った。

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