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番外編 守りたい命があるから、生き直すチャンスを与えて下さい

「鷲崎から送信されてきた。朔久が倒れていた現場近くの側溝に捨てられていたスマホのデーターを復元したらこの写真が見付かった。フーがいるんだ。俺の知らないフーが………姐さんには刺激が強いかも知れない」 「未知はそんは柔じゃない」 彼に写真を見せてもらった。 薄暗くがらんとした空間。 今は使われていないビルの一室なのかな? ライティングされたソファーとパイプベットが写っていた。ベットの上では両手を縛られ、猿轡をされた少女ふたりがライトに照らされていた。寄り添い震えるふたりの顔は涙でぐしゃぐしゃになっていた。 薄暗くて顔はよく見えなかったけど、朔久さんと誉さんらしき若い男性がふたりの少女を顔色ひとつ変えず見下ろしていた。 その目には嗜虐的な色が滲み、舌なめずりの音が聞こえてきそうだ。 「遥琉さん、右側の子、花さんに似てない?」 「似てるな。カタギの女子高生をふたりも浚って、鬼畜の所業としか思えないな」 彼が悔しさに歯軋りをした。 写真はもう一枚あった。 白い裸体をぐったりとソファーに投げ出し、しどけない仕草で撮影者を見上げる若い女性が写っていた。 艶めく猫目が涙に潤み、たまらない艶を生み出していた。 「セックスドラックでラリっているな。目がいってる」 その女性を恍惚の眼差しで見つめる若い男性。その横顔は見れば見るほどフーさんに酷似していた。 「鳥飼さん、この人フーさんに似てるけど、フーさんじゃないよ。フーさんがこんなところにいる訳がないよ。それに、フーさん鳥飼さんラブだもの」 これだけ似ていれば鳥飼さんが疑心暗鬼になるのも無理がない。

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