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番外編 久弥さんと森崎さん
「寝惚けていて無意識に撮影したとか?」
「それはないです。誉にスマホを取り上げられていたし、それに手首をベルトで拘束されていたので」
「チカ、使って悪いが国井と甲崎に頼んで置いてくれないか⁉誉を捕まえたときに一発ぶん殴らせてくれって。久弥はモノじゃねぇぞ。好き勝手しやがって」
「ハルくんが手を汚すことないわ。アタシとダーリンで腐りきったその性根を叩き直してあげるから」
チカちゃんがふふっと微笑んだ。
「おっかねーな。鳥肌が立ったぞ」
「あら、もぅやだ、アタシったら。冗談よ、冗談」
チカちゃんが彼の腕をバシッと叩いた。
「冗談に思えないから怖いんだよな」
いてて、腕を擦りながら、
「じゃあ一体誰が久弥のスマホでこれを撮影したんだよ」
「遥琉さん、僕にも見せて」
「未知には刺激が強すぎる」
彼にいつになく真剣な眼差しで見つめられた。
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