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番外編 桜舞う日、俺は天使に出会ったんだ

国井さんは太惺と心望に泣きながら後追いされて、帰るにも帰れず、覃さんに会いに行くのを諦めた。 「太惺は俺のだ、気安く触んなって鷲崎に怒られるな」 「太惺も心望も離れないんだ。こればっかはどうしようもないだろう。いいかふたりとも。チクチクするのが面白いからっておじちゃんの頭を叩くなよ、なでなでするんだぞ」 チカちゃんは遥香と紗智さんと那和さんとナオさんの家にいる。今ごろ、女子会の真っ最中だ。 久弥さんは森崎さんと仕事に戻った。 一太と奏音くんは宿題の算数のドリルに頭を抱え、うんうんと唸っていた。彼が二人の宿題を見ててくれるから安心だ。 亜優さんは橘さんが先生になり日本語の発音の練習をしている。となると手が空いているのは国井さんだけになる。 「覃に文句の一つか二つ言わなきゃ気が済まないが、たいくんとここちゃんに次にいつ会えるか分からないから、顔を忘れられないように遊んでやる。任せろ」 国井さんは二つ返事で二人の子守りを引き受けてくれた。

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