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番外編譲治さんの頼み事

顔を上げた譲治さんがぎくっとした。 その理由はウーさんと青空さんが腕を前で組み仁王立ちし、譲治さんをじろりと見下ろしていたからだった。 「そんなに驚くこともないだろう」 「こんなデカイ男初めて見ました。それに全身に髑髏の刺青をしている男、もしかしてあの伝説の殺し屋、スカルですか?」 「スカル?誰だそいつ?知らないな。俺は青空だ」 青空さんは知らないとシラを切った。 「譲治、背が大きい方がウーだ。ふたりとも姐さんの弾よけだ。よーく面を覚えておけ」 「はい」 譲治さんは背筋をぴんと伸ばし大きな声で返事をした。 玄関から外に出ようとしたとき、背中に冷たい風が通り抜けたような気がした。何ともいえない恐怖を感じながらあやみさんが安置されている客間のほうを見た。 「姐さん?」 「人の気配を感じたんだけど、気のせいだったみたい」 「姐さんの勘はよくあたるからな。ウー、青空、念のため確認してくる。姐さんを頼む」 蜂谷さんが仏間に向かった。 「あ、そうだったわ」 譲治さんに庭の掃き掃除のやり方を教えていた紫さんが何かを思い出した 「未知さん、これあやみさんの体内から見つかったんですって。警察が置いていったのよ」 茶封筒を渡された。

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