たっぷりとお湯を張った湯船に体をゆっくりと沈めた。 バスタブに寄りかかり足を伸ばして座る彼の膝の上に座ると背後からそっと抱き締められた。 「気持ちいいな」 「うん」 「久し振りの一緒のお風呂だから、余計に気持ちがいい」 「僕も」 肩越しに見つめられ、彼の体がさらに密着する。 すりすりと愛しげに頬を擦り寄せてくる彼。くすぐったいけど、嬉しくして、幸せな気持ちに包まれた。 「遥琉さん、陽葵が心配だから体が温まったら先に上がるね」 「橘と柚原と鷲崎がいるから大丈夫だ」 「でも……」 「何かあれば呼びに来る」 両手でいっぱいのお湯をすくうと、肩に掛けてくれた。 「久し振りに未知の裸を見たからかな？いろいろしたくなった」 「は、遥琉さんっ」 恥ずかしくて頬が燃えるように赤くなった。 「今さら恥ずかしがってどうするんだ？」 笑いながら僕の体をくるっと返し正面を向かせた。 向かい合わせになると彼の太股に跨がる格好になり、それはそれで恥ずかしくて。まともに彼の顔を見ることが出来なくて下を向いた。