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番外編 死ぬまでずーーっと一緒だ

「千ちゃん?」 彼の声が後ろから聞こえてきたからどきっとした。 「もうびっくりした。心臓が止まるかと思った」 「心臓が止まったら死んじまうだろう。俺より先に死ぬことは絶対に許さないからな。死ぬときまでずーと一緒にいるって決めてんだから」 彼が怪訝そうにスマホをちらっと見た。 「親父が心配していたぞ。自分のことはいつも後回しで、困っている人を見たらほっとけない。頼むからちっとは自分のことを大切にしてくれ」 「ありがとう遥琉さん」 「電話の相手は覃?それとも……」 ー宋だ。卯月、若林のことはしかと引き受けた。任せてくれー 「何がどうなってんだ?話しが見えないんだが」 ー未知さんに若林を元カレから守れと頼まれた。ボスと、ボスの愛人《アイレン》の命令は絶対だ。卯月には一生かかっても分からないと思うが、頼りにしてもらえる。部下として、ファンとしてもこれほど嬉しいことはないー 「覃もそうだが、年上を呼び捨てにしないほうがいいぞ」 ー何か言ったか?最近どうも聞こえが悪いんだー 「覃も都合の悪いことになるとすっとぼける」 ー休憩終了だ。切るぞー 「ちょっと待った。宋、くれぐれも無茶だけはするなよ。正体がバレそうになったら逃げろ。命はたった一つしかないんだ。頼むから大切にしてくれ」 ー言われなくても分かっている。心配してくれる人がいるって、意外と悪くないかもなー

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