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番外編 青空さんVS宋さん
「青空さんも宋さんも喧嘩は駄目。仲良くしなきゃ」
自然と体が動き、気付いたら二人の間に入っていた。
宋さんが青空さんの胸ぐらを掴もうとした。
「だから喧嘩は駄目ってば」
爪先立ちになり懸命に手を伸ばした。なんとしても宋さんを止めなきゃ、そればかり考えていたから周りを見る余裕なんてなかった。
「お前ら、なにやってんだ!」
滅多なことでは怒らない彼の怒鳴り声が事務所内に響き渡ったものだから、みんなドキッとして一斉に振り返った。
「姐さんをサンドイッチの具にしてどうするんだ」
「姐さんが潰れるだろうが」
「さっさと離れろ!」
若い衆が青空さんと宋さんを慌てて引き離した。
「未知大丈夫か?」
「うん、大丈夫。そんなに柔じゃないから」
二人のお腹はバキバキですごく固かった。このまま頭が潰れるんじゃないか、本当は怖かったけど彼に余計な心配を掛けたくなくて笑顔で返した。
「見えなかったは理由にならないな」
「熱くなりすぎた」
「会うたび喧嘩しているようなら秦さんと地竜さんのところに強制送還されて、出入り禁止。二度とここに来れなくなります。だから青空さんも宋さんも仲良くして下さい。お願いします」
ぺこっと頭を下げた。
「青空、宋、ぼけっとして突っ立ってんな。頭を下げるのは未知じゃなく、お前らのほうだろう。覃テメェーも連帯責任で出入り禁止にするぞ」
ドスのきいた彼の低音ボイスに、二人の目はキラキラと輝き、憧れの眼差しを向けた。
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