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番外編 おっぱい星人
恥ずかしくて穴に入りたい心持ちになった。「もう、やだ」
両手で顔を隠した。
「パパとママが子どもそっちのけで、仲がいいのは今にはじまった訳ではありません。そうでしょうたいくん。まさかパパの足が顔に飛んで来るとは。おちおち安心して寝ていられませんよね」
何が起こったのか理解できずきょとんとしてしばらく間固まっていた太惺。彼がごめん、痛かったよな。まさか足元に移動していたとは思わなかったんだ、謝りながら抱き上げると下唇をこれでもかとおもいっきり伸ばして泣き出した。
子どもたちはみんな寝相が悪い。朝起きたら全然違うところに寝ていたり、うつぶせになりお尻だけ突き上げたポーズで寝てたり、バンザイで寝てたり、右手だけをなぜか上げて寝てたり、何故にこの寝相で?しかも陽葵以外、彼と兄弟そろって同じ寝相の時もあって寝ているときも笑わせてくれるからすごく癒される。
橘さんが彼の腕から太惺をそっと抱き上げた。
「お邪魔虫みたいなので大人しく退散しましょうね。ぱぱたんには奏音くんがしがみついているので、たいくんはままたんと一緒に寝ましょうね」
さっきまでわんわん泣いていた太惺がなぜかぴたりと泣き止んだ。
「競争率が高いままたんを独占出来るんだ。そりゃあ、嬉しいわな。たいくん良かったな」
「嫌味ですか?」
「な訳ないだろう」
橘さんに睨まれ、彼が慌てて顔を横に振った。
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