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番外編 チカちゃんが襲われた

「国井さん、爪の隙間から毒を盛ることが出来ると聞いたことがあります。チカちゃん、本当に大丈夫なんですよね?」 ーその可能性も十分あり得ると思って病院には詳しく検査をしてくれと頼んだー 「ごめんなさい国井さん。チカちゃんをまた巻き込んでしまって」 ーなぜきみが謝るんだ?謝る必要はない。チカは自分の仕事に誇りを持っている。巻き込まれたなんて一切思っていない。逆にきみに感謝していた。教団が明らかに黒だとは分かっていても塵一つ何も証拠がなく、手も足も出なかった。これでようやく牙城を崩すことが出来るってー 「僕はなにもしていません」 ー謙遜しなくていいー 国井さんと話していたら、ゴボン、わざとらしい咳払いがドアの向こう側から聞こえてきた。 「姐さんは毎日寝不足なんだ。頼むから寝かせてやってくれ。チカが心配で寝れないから、呑めやしない酒を無理してちびちびと呑んでいるんだろう?俺が話し相手になってやるよ」 「俺も相手をしてやる。一人寝の寂しさはよ~~く分かる」 声の主は柚原さんと蜂谷さんだった。

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