2282 / 3262
番外編 夫婦喧嘩
「何を話していたか思い出した」
「思い出さなくていい」
紗智さんが顔を朱色に染めた。
「鞠家って、Sっ気があってエッチも積極的でぐいぐい攻める派だっててっきり思ってたの。でも、鞠家はかわいい感じのキスをするんだね。フェラも紗智といっぱいしているはずなのに、ぎこちないというか、とにかく一生懸命してくれて、それがすっごく可愛かった。口のなかに出したらまずいと思って声を出したんだけど気付いてくれないの。だから頬を叩いた。それでやっと紗智じゃなく僕だって気付いてくれたんだけど、鞠家ねしばらくカチコチに固まっていた」
そのときのことを思い出したのか那和さんがクスリと思い出し笑いを浮かべた。
「那和さん、お口チャックですよ」
橘さんが怪訝そうに言うと唇の前に人差し指を立てた。
「バーバと柚原と信孝、それに縣兄弟は完全にSだよね?」
「皆さん、遥琉をお手本にして、遥琉の鍛えあげられた筋肉を越えることを目指し、日々腹筋と背筋を鍛えるトレーニングをしていますからね。妻を悦ばせるのが夫しての務め。そのための努力は惜しまない。遥琉も遼さん龍さん兄弟もよく言っています」
出来れば子どもたちには聞かせたくない大人の話しで大いに盛り上がった。彼と一太たちがいなくて良かった。
ともだちにシェアしよう!