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番外編たまには 夫婦喧嘩も悪くない。だってマーに甘えられるもの
「たまには夫婦喧嘩も悪くない。だってマーに甘えられるもん」
「僕も。1時に寝てすぐに起こされたから眠くなってきた」
「俺も眠い」
紗智さんが右の膝の上、那和さんが左の膝の上にごろんと横になると五分も過ぎないうちに寝てしまった。
視線を感じて顔をあげると亜優さんが羨ましそうに指を咥えて見えていた。
彼に似たのか子どもたちみんな甘えん坊で構ってちゃんだ。
「亜優さんもおいで」
背中を指差してから、笑顔で手招きした。
「ごめんね背中しか空いてなくて」
亜優さんがぶんぶんと首を横に振った。
嬉しそうにニコニコ笑いながらごろんと横になり器用に体を丸め背中にしがみつこうとしたけど、亜優さんより一足先にウーさんがしがみついてきた。
亜優さんは頬っぺたをこれでもかと膨らませウーさんを睨み付けた。
早い者勝ちだって言ってるのかな?ウーさんはすぐに目を閉じて寝たフリを決め込んだ。譲る気はないみたい。
「亜優さん手を繋ごう。それでもいい?」
手を差し出すと、すぐにぎゅっと握ってくれた。僕の腕にスリスリと頬を擦りつけながら亜優さんもまたすぐに眠ってしまった。
「ずいぶんと静かだと思ったら皆さん仲良くお昼寝タイムだったんですね。遥琉もたいくんとここちゃんとひまちゃんを寝かし付けながら寝てしまいましたよ」
橘さんが様子を見に来てくれた。
もし彼が起きていたら抜け駆け禁止!マーはバーバのだって間違いなく駄々を捏ねて大騒ぎするんだろうな。
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