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番外編チカちゃんお帰りなさい!

「橘さんまた何かあったんですか?」 「藪から棒にどうしたんですか?」 「だって遥琉さん、難しい顔をしているから」 「遥琉が難しい顔をしているのはいつものことです。問題が山積していますからね。今朝四時過ぎにビルのまわりをパトロールしていた蜂谷さんとヤスさんがポストの前を行ったり来たりする不審な人物を見掛けて声を掛けようとしたら慌てて逃げていったそうです。念のためポストを確認すると朝刊と一緒に九条さん宛てに茶封筒が投函されていたそうです。差出人の名前はありませんでした」 「もしかして誉さん?な訳ないか。わざわざ捕まりに来るような真似しないもの」 「蜂谷さんがオレオレ詐欺の出し子として指名手配されている男に酷似していると話していました」 茶封筒には帯封紙幣がひとつ入っていた。金額は100万円。帯封には都内に本店を構える銀行の判子が押されてあった。 「お金の他にも何か入っていたんですか?」 「見るからに怪しげな錠剤です。罠かも知れないので、すぐに渡辺さんに連絡をしました。騙されたフリをして相手の出方をうかがうことになりました」

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